糖質制限は特にダイエットに効果ないというのは科学的に証明されていますが、最近は「糖質を増やしたほうが痩せるかも?」という説が出てくるようになりました。
これは一体どういうことなのか?ということで、糖質を増やすと痩せる理由について解説していきます。
[st-kaiwa6]ライター:倉田 善和
男性向けコスメの企画、開発や男性向け美容アドバイザーとして6年、IT分野の記事執筆、監修も務める。ダイエット指導歴3年。[/st-kaiwa6]
【ダイエット】糖質を増やすと痩せる理由を解説
先に結論を言うと、「糖質を摂ったほうが、制限するよりは代謝がアップする。ただしそこまで差が無い」です。
糖質制限ダイエットしても高糖質ダイエットをしても代謝や体脂肪の減り方に対する影響は、ほぼ同じなわけでして、でもどちらかと言えば糖質が多い食事のほうが代謝が上がる感じ。
まあ、糖質制限ダイエットが不利になるデータがまた1つ出てきたって感じでしょうか。
実際のデータ【内容】
コロンビア大学による研究で、過去の「糖質制限ダイエット研究」から28件のデータを選出し、精査した内容となっています。(※関連)
糖質制限ダイエットに関する研究は山のようにあるんですが、実は質が低いものが多くて、「糖質制限で代謝がアップした!」とか「糖質制限で痩せた!」みたいな内容があったりするんですが、実はタンパク質の量を増やしていたり、食事量が他のグループより減っていたりなど、公平な研究じゃない例が多いんですよね。
ということで、今回の選出基準は以下の通りになっています。
- 参加者の摂取カロリーが統一されたもの
- タンパク質の量は一定、糖質と脂質の量だけ変えて結果を見ている
- 研究者が用意した食事を摂っている
上記3つを基準にしてデータを28件選出して分析しているため、かなり信憑性が高い内容です。
実際のデータ【結果】
その分析結果が以下の通りになります。
- データ28件のうち、糖質制限で代謝アップを報告したのは8件で、4件は微々たる差だった
- データ28件のうち、高糖質で代謝アップという報告は20件、そのうち14件は有意差があった
- 高糖質ダイエットの方が代謝が上がったが、1日平均で26kcalくらいの差だった
- 高糖質も糖質制限も、代謝や体脂肪の減り方に関する影響は同じくらい
- 糖質制限より高糖質食事の方が、平均で1日16gの体脂肪減少を確認
という感じになりました。要は「糖質を多く摂ったほうがダイエットに良さそう」という説が濃厚になってきたということですね。といっても差がそこまで無いというのが現状ですが。
このような結果になったのは不明
なぜ高糖質の方が代謝が良くなり、体脂肪も減りやすくなったのかという理由は「エネルギー効率が良くなった」とか「甲状腺の動きが活発になるから」など色々説がありますが、ハッキリと分かっていません。
で、代謝が1日26kcal違うのに体脂肪の減少が16gだったというのも謎で、このあたりもまだまだ研究の余地があるとのこと。
結論:高糖質でも糖質制限でもどっちでも良さそう
結局は糖質云々は関係なく「摂取したカロリーが重要」ということが言える結果になっていると思います。そう考えると、糖質増やしても減らしてもどっちでも良いんじゃない?という感じですね。
という話を踏まえて、以下まとめです。
- 代謝の視点で見ても、糖質制限の優位性は無し
- 高糖質の方が代謝が上がるが、差があまりないので意味が無さそう
- 体脂肪の減り方は高糖質のほうが有利、ただし差があまりない
以前の記事でも言ったように、ダイエットするなら結局はカロリーを抑える方に注力したほうが良いということで、糖質は気にする必要無しですね。
ただ、だからといって摂りすぎてもその分のカロリーが増えるので太ります。気にする必要は無いですが、摂取カロリーだけは注意したほうが良さそうな。
糖質とダイエットの関係は以下の記事を参考に。
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