ソイプロテインとホエイプロテインなら、どちらがダイエットに効果的なのでしょうか。
以前、以下のようなツイートを行いました。
https://twitter.com/link_medical/status/1214786443161133057
「ソイプロテイン」と「ホエイプロテイン」はどちらが良い?という質問を頂きました。
結論を言うと「ホエイプロテイン」の方が良さそう…という感じ🥰
正直、筋力や筋肉量の増え方はどちらのプロテインを飲んでも同じ。
ただ、ソイプロテインは「男性ホルモンが下がる」懸念があったりします😅
ということで、筆者としては「ホエイプロテイン」をおすすめしますが、この記事では、この理由やプロテインの効果、効率が良い飲み方などなど、上記ツイート内容を深堀りしていきます。
ライター紹介
ライター:白崎 璃緒
美容アドバイザー歴6年のアラフォー女。化粧品検定1級取得、美容記事執筆、監修や美容指導など。趣味はカメラ。ダイエット指導歴2年。
1.ソイプロテインとホエイプロテイン、ダイエットに良いのはどっち?
冒頭でも紹介しましたが、「ホエイプロテイン」の方が良いです。
ただ、ソイプロテインとの効果の差は微々たるものでして、ホエイプロテインを選んだ基準は「効果」よりも「安全面」です。
ホエイプロテインとは?
- 別名「乳清タンパク質」
- チーズ製造の副産物、乳清から単離されたタンパク質の混合物
- 牛乳アレルギーの人は飲めない
ソイプロテインで男性ホルモンが低下する恐れ
実は、ソイプロテインで男性ホルモンが低下する可能性があるという事実は、科学界では割と常識でして、様々なデータも存在しています。
ソイプロテインとは?
- ソイプロテインは大豆から分離されたタンパク質
- 和名「大豆タンパク質」
- 英訳すると「ソイプロテイン」
実際のデータ
例えば、2013年にコネチカット大学で行われた実験では、筋トレ歴数年以上の20代前半の男性に、次のような実験を行いました。(※関連)
- 3パターンに分けて実験
- パターン1:ホエイプロテインアイソレートを20g摂取、その後筋トレ
- パターン2:ソイプロテインアイソレートを20g摂取、その後筋トレ
- パターン3:プラセボ効果、マルトデキストリンを20g摂取、その後筋トレ
- 筋トレは参加者が1回で上げられる最大重量の約80%の負荷を10回×6セット
- 14日後に血液を採取し、どのような変化があるのかを調べる
という感じ。サンプル数が10と少々少ないんですが、これが現状で一番良い研究デザインをしているかなと思ったのでチョイスしました。
で、上記実験の結果が次のとおりになります。
- ホエイプロテインを摂取したグループ:コルチゾールの反応が良くなった
- ソイプロテインを摂取したグループ:血中テストステロンが低下
- プラセボ効果グループ:変化なし、プロテインより効果が薄い
- ホエイプロテインのほうが筋トレのストレスが緩和することが判明
- ソイプロテインはホエイプロテインより筋肉が増えにくいかも?
という感じになりました。重要なのは上記2番目の結果でして、なんとソイプロテインを摂取したらテストステロンが低下したという驚きの事実が発覚したわけです。
繰り返しになりますが、サンプル数が少ないので断言はできない内容です。ただ、豆類に多く含まれるイソフラボンはテストステロンが下がるという結果になった実験は他にも沢山ありますので、どうなんだろう…と。
テストステロンとは?
- 男性ホルモンの1種
- 別名「若返りホルモン」
- 筋肉の増大、骨格の発達などに作用する
- 下がるとネガティブ感情が増える、睡魔がひどい、感情が薄れる、朝が辛い、持久力の低下など、様々な悪影響がある
ということで、ソイプロテインは男性ホルモン(テストステロン)が下がる恐れがあるということで、それならホエイプロテインのほうが良いかなと思います。
ホエイプロテインのメリットは凄まじい
箇条書きにて、ホエイプロテインのメリットを紹介します。次の通り。
- 筋肉がつきやすくなる、遺伝子レベルで筋肉量が増える
- 食欲が減る
- 脂肪がガンガン減る
- アンチエイジング効果(体の酸化防止)
- 中性脂肪の低下
- インシュリン感受性改善
- 悪玉コレステロールの現象
- 高血圧の改善
- 脂肪肝の改善
- ストレス解消
- 免疫力の改善
- うつ病の改善
などがあります。すべて科学的に証明されたことでして、上記を見る限りでは最強のダイエットドリンクと言えます…。マウス実験の段階ではありますが、「寿命が伸びる」なんて効能も見つかっています。
まあとにかくダイエット効果や筋肉への効果は素晴らしく、男性だけでなく女性の方も毎日飲むことをおすすめしたいですね。
補足:ライスプロテインはどうなのか
ソイプロテインとホエイプロテインを比較していますが、ここでライスプロテインについても少し触れたいと思いますが、結論を言うと「アレルギー体質ならライスプロテインは価値がある」と言えます。
ライスプロテインとは?
- 発芽玄米からとったタンパク質
- アレルギー物質がほぼ無いことが特徴
科学的に比較されたデータを紹介
各プロテインのDIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)を比較したデータがありますので、それを紹介します。(※関連)
次の通り。
- ライスプロテイン:0.37
- ソイプロテイン:0.9
- ホエイプロテインアイソレート:1.09
- ホエイプロテインコンセントレート:0.97
- ピープロテイン:0.82
という感じでした。ライスプロテインのスコアは絶望的に低いですね。
ライスプロテインは大量に摂ることで効果が期待できる
スコアが悪いのでライスプロテインが悪いかと言われるとそうではなく、ライスプロテインは大量に摂取すればホエイプロテイン並みに効果が期待できることもわかっています。
- 2013年:ホエイプロテイン、ライスプロテインを48g飲んでもらい、週3の筋トレを実践。両グループに目立った差は確認されなかった(※関連)
上記が実際のデータ。1日に48gも飲んでいますので、4杯くらいは最低でも飲んでますね。
ただ、上記データでは参加者の1日の総カロリーのうち25%をタンパク質にしていますので、そこへ48gのプロテインを摂取したら、どんな製品のプロテインでも効果は出そうだなと、個人的に思っております。
ライスプロテインのまとめ
ライスプロテインについて、次のようにまとめます。
- ライスプロテインは、アレルギー体質の人におすすめ
- 良い効果を得るには1日に大量摂取する必要はあるが、ホエイプロテインと同等の効能が得られそう
- ホエイプロテインより質は低いので、普通の人が選択するプロテインとしては力不足
という感じです。アレルギー体質の方以外なら選択肢には入らないかと思います。
結論:ダイエットに良いのはホエイプロテイン
ということで、ソイプロテインとホエイプロテイン、ライスプロテインも少し比較対象に入れましたが、結局はホエイプロテインが一番最強ということが言えるわけですね。
安全面で見ても、メリットの多さを見てもホエイプロテインの方が断然良いので、ダイエットであればホエイプロテイン一択です。
ただ、筋力や筋肉量に影響する効果に関しては、ソイプロテインとホエイプロテインは同じくらいなので、ソイプロテインは駄目!というわけでも無いです。
しかも、ホエイプロテインはアレルギー体質の方は飲めませんので…。ただ、その場合でもソイプロテインじゃなくてライスプロテインの方が良いかなと思っています。
2.おすすめのホエイプロテインを3つ紹介
おすすめのホエイプロテインを3つ紹介します。
個人的にも愛用しているプロテインや、過去に使って良かったものなどを3つ厳選しました。
選び方は「タンパク質の含有量」と「価格」の比率。長期的に続けるので、この2つの要素で選ぶのは必須です。
コスパ良し!国産の最強ホエイプロテイン
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こちらのプロテインですね。1杯で20g程度のタンパク質が摂取できて、3kgで6,000円程度なのでコスパが凄く良いです。
味もそこそこ良く、めちゃくちゃ味のバリエーションが豊富なのも特徴。個人的にはミルクチョコレート味が美味しく飲めるかなと考えてます。
高タンパクで価格も安い1つ
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このプロテインは並行輸入品なので、海外で販売されているものと全く同じプロテインになります。
付属のスプーン4杯(154g)を水に溶かして飲むと、33gのタンパク質が摂れます。
高タンパクで良いのですが、ダマになりやすい、付属のスプーンが埋まっていて使えない、甘すぎて飲めないなんてレビューもあるので、個人差が分かれそうな一品ですね…。個人的には好きで現在も愛用中。
アメリカで有名なプロテインの1つ
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こちらは筋トレ大国のアメリカで有名なプロテインの1つになります。スプーン1杯で25gのタンパク質が摂取できるので、凄く手軽です。
量の割に価格も安めなので、筋トレユーザーからは熱い支持を受けています。
弱点があるとすれば、日本人にとっては甘すぎるという点でしょうか…。
3.効率の良いプロテインの飲み方
基本的に好きなタイミングで飲んで構わないですが、多少効果が増す!という意味では、次のようなタイミングがおすすめ。
- 食間に飲む
- トレーニングの前後1時間~2時間のタイミングで、体重1kgあたり0.5gのプロテインが効率的(2回飲むということ)
という感じです。ただ、繰り返しになりますが「基本的にいつ飲んでもOK」ですので、誤差の範囲でも多少効率よくしたいなら、上記タイミングが良いでしょう。
食間に飲むと筋肉が発達しやすくなる
こちらはメタ分析で判明したことで、過去30件のプロテインデータをまとめて調査した内容です。(※関連)
内容は次の通り。
- 2パターンに分けて分析
- パターン1:食間にプロテインを飲む
- パターン2:食中にプロテインを飲む
- パターン1は1日3回のプロテイン、1日のプロテインは10~113g程度
- パターン2は1日3回のプロテイン、1日のプロテイン料は10~75g程度
- 実験期間は6~36週間、平均は12週間
という感じでした。メタ分析なので信頼性は抜群。この結果がプロテインの効率良いタイミングに直結するので、素晴らしいデータですね。
結果は次の通り。
- 食間パターンの52%は、1.5kg以上の筋肉が付いた、ちなみに食中パターンは14%に該当する
- 食間パターンの43%は、体脂肪が増えた、食中パターンは13%に該当
- 食間パターンの73%は体重が上昇、食中パターンは53%に該当
- 食間パターンの89%は筋肉量が増加、食中パターンは93%に該当
という感じ。確かに食間にプロテインを飲むことで約4倍の確立で筋肉が増えやすくなるんだとわかりましたが…。同時に体脂肪も増えやすくなると…。
まあこれだけ数値に差があると、食間にプロテインを飲むほうが筋肉増加のメリットはあることが言えるので、まあ良さそうな結果ではありますね。
こうなった理由は「タンパク質の食欲抑制効果が得られにくい」ことがありまして、どうしても食中パターンより摂取カロリーが増えてしまいがちになるので、体脂肪が増えてしまったのでは、という説が一番濃厚です。
トレーニング前後に飲んでもOK
こちらに関しては「減量期ならトレーニング前後にプロテインを飲むと効果がある」というものでして、カロリー制限も同時に行う必要があります。データもある内容なので、体験談よりは信頼性がありますね。(※関連)
で、このデータによるとトレーニング前後のプロテインで、次のようなメリットがあると発表しています。
- 体脂肪の減り方が大きくなった:約-2.5kg
- 筋肉の減り方が小さくなった:約+0.8kg
- スクワット筋力がアップ
- ベンチプレス筋力がアップ
という感じ。確かに良い結果ですが、数値的にはそこまで大きな差は無いですね。しかも、減量期じゃないと特に差がない結果になるようなので、特別意識してトレーニング前後にプロテインを飲む必要もなさそう…。
とはいえ、気持ち程度に捉えて飲むのは良いと思います。プラセボ効果は侮れませんので。
という感じで、以上2パターンの効率良いプロテインの飲み方を紹介しましたが、何度も言いますが「基本的にいつ飲んでもOK」です。
4.まとめ
ソイプロテイン、ホエイプロテインはどちらがダイエットに良いかという解説でした。また、おすすめのホエイプロテインや飲むタイミングなども紹介しました。プロテインのガイドラインとして活用できるかと思います。
長くなりましたので、以下まとめです。
- ホエイプロテインのほうがダイエットには良い
- ソイプロテインは「男性ホルモンが減る」恐れアリ
- ホエイプロテインはメリットが非常に多い
- ライスプロテインは、アレルギー体質の人が飲むには有効
- ライスプロテインの場合、大量に摂る必要あり
- 良いホエイプロテインは「タンパク質の量」と「価格」で選ぶ
- 基本的に「いつ飲んでもOK」
- 少しでも良い効能を得るなら「食間」「トレーニング前後」に飲むと良い
ということで、結局ホエイプロテインが良いんだということが分かりました。アレルギー体質でなければホエイプロテイン、アレルギー体質でホエイプロテインが無理なら、ライスプロテイン、大量に飲むのが嫌なら、ソイプロテインという選び方で良いと思います。
ダイエッターの方は、是非プロテイン飲んでみてね!